大好きなバッグ

考えてみると私の手芸は身につけるものが多い。
既製品の服やアクセサリー、バッグもやっぱ手仕事的なものに心惹かれることがおおいなあ。
そういうものに惹かれるから手芸をするのか、はたまた手芸が好きだからそういうものに惹かれるのかは
ニワトリとたまごの関係みたいに答えはでないんだけども。


むかーし、すごく可愛いバッグを見つけた。そのころの私にはすごく高級品で(今もか)、ためらったけど折良くセールをしていたこともあって「えいやっ」とばかりに買った。
ラフィアで花の刺繍がしてあるぺたんこなバッグで、あんまり実用的ではなかったけど大好きで毎日のように持って手のところがぼろぼろになっても使い続けてる。


実はそれに出会うまでは手作りなものってなんだかおしゃれじゃないと思ってた。手を動かすのは好きだけどどこか野暮ったさが漂ってるような気がして、身につけるものはほとんど作らなかった。
いまでこそクラフトっぽさってモードの重要な要素のひとつになってるけどそのころはまだそんな感じではなかったのでたいてい「手作りっぽいもの=エスニック、もしくはおばちゃん」だったから、そのバッグの「洗練された素朴さ」にはちょっと打ちのめされた感じがしたなあ。
たぶん、それが原体験になってる気がする。自分でなにか作るときっていっつも「洗練された素朴さ」をめざしてるもん。


そしてその後、ほんとうに偶然にもそのバッグを扱っている会社の他の部門で働くことになって
必然的に?そのデザイナーのバッグが私のてもとに増えてったんだけど、あらためて見るととっても色々な手仕事の技法がつかわれている。かぎ針あみあり、ビーズ刺繍あり、マクラメあり、パッチワークがあり。そいで何年経ってもどれも飽きることがないというのがスゴイ。(どれもあんまり実用的ではないのもスゴイ。)やっぱりこういうのが好きなんだなあとしみじみ思っちゃったなぁ。
そのデザイナーの回顧展をやったときに少しお手伝いをしたんだけど、出来上がったディスプレイに本人が少し手を加えたい、とアンティークの和裂の店に行って渋い色の織り帯をチョイスしてきた。古びたヨーロッパの雰囲気のディスプレイに意外なほどしっくりきていたのがすごく印象的だった。きっとそのデザイナーは世界中のあらゆる手仕事を愛しているんだな!


最近着物を着るようになってもあわせるバッグはやっぱりそのデザイナーのものばっかり。
これがまた、すっごくあうのだ。(にんまり。)まさかそういう使い方をするとは思ってなかったけどね。

今日は着物でお出かけしたので覚え書き。
着物・越後紬 白地に黒の縞更紗
帯・唐獅子の名古屋帯


寒いかと思ってヘリンボーンツイードのマント(以前に自作。)にフェイクファーのちびストールをしてったけどそういやもう三月だった。ちょっと冬っぽすぎましたな。明日は桃の節句ですよ。そういうのを意識したコーディネイトをできるようになりたいもんですがそれには資金が必要と思われる。しょぼん。
ちなみにバッグは件のデザイナーのものです。バラの模様のスパンコール刺繍なんだけどバラは洋花なのでオールシーズンオッケーなんだって。四季咲きだしね。
着物はいろんなしきたりがあるのが敷居の高さになってると思うけど、わたしは季節感はだいじにしたい方なのでそのへんは気になっちゃうな。


さいごにおまけ。
編み物もしてます。まずはこれをやらなくちゃ、とvogueのカーディガン再開。

ま、こんなかんじです。